HbA1cの値が変わります

検査のお話

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は糖尿病に関連する検査の一つで、採血から過去約1−2か月間の血糖値の平均を反映する検査値です。
このHbA1cの値は今までは日本独自の値(JDSといいます)でしたが、
この4月から世界標準値(NGSPといいます)に変更しましょうという発表がありました。

異なる日に測ったHbA1cや複数の病院で測ったHbA1cを比較できるようにするためには、
HbA1cの測定条件を同じにしておくことが必要になります
(JDS値同士、NGSP値同士は直接比較できますが、JDS値とNGSP値とを比較するには、
測定条件が違いますので値をどちらかに換算する必要があります)。


今回の値の変更は、我が国以外のほとんどの国々で使われているNGSP値を日本でも使用することにより、国際的な研究・治験が支障なく行われ、新薬や新しい治療法の我が国への導入が円滑に進められるようになります。
また、患者さんが海外への長期出張や留学などに際して現地で治療を継続する場合も、過去のデータの解釈に誤解が生じないので問題なく治療を続けることができます。


JDS値に0.4% を加えることによって、NGSP値に換算することができます
測定値が0.4%上がるだけではなく、基準値も0.4%上がります。



4月になりましたらご覧になっているHbA1cの値がJDS値なのかNGSP値なのか、という点に注意して下さい。病院などでは、平成24年3月31日までに報告された結果は従来のJDS値、4月1日以降の結果は新しいNGSP値が主に使われます。ただし施設によっては状況が異なる可能性がありますので、検査結果がJDS値かNGSP値かについて分からない時は、必ずその検査を受けた病院や健診機関に確認するようにしてください。


当院では4月を移行期間と位置付けて、患者さまに移行のお知らせを行い、5月1日の報告分からNGSP値で報告いたします。

新しいHbA1cについての詳しいご案内はこちら(PDF)

また、特定健診では平成24年度中は、これまで通りJDS値が使われますので注意が必要です。


詳しいことは担当医または検査室までお問い合わせください。/p>

関連記事

「検査のお話」の記事一覧