薬の保管場所にご注意を

お薬の話


お子さまのいる御家族では お薬をどこに保管していますか?
1日に何回か服用するお薬や長期間にわたって服用するお薬は、飲み忘れのないように手の届く場所に置いてあるご家庭が多いのではないでしょうか?

生後5か月くらいになると、赤ちゃんは物をつかめるようになり、つかんだ物を何でも口の中に入れようとします。お子さまが思わぬ行動をとり医薬品誤飲につながることもあります。小児の誤飲事故は、医薬品・医薬部外品がタバコを抜いて、報告件数が1位となりました。(平成27年3月31日 厚生労働省報道発表)
子供による医薬品誤飲事故の事例としては、以下のものがあります。(日本病院薬剤師会ホームページより引用)
子供が足場を持ってきて手に取った医薬品を誤飲したと推定される事故

置き忘れた医薬品を誤飲した事故

兄の治療中に弟が医薬品を誤飲した事故

甘い味のするシロップ剤を大量に誤飲した事故



医薬品を保管する際に注意すべきこと
お子さまがいる御家庭では、以下のことに気を付けましょう。
1 子供の手の届かない、見えない所に保管しましょう 鍵のかかる場所に置く、取り出しにくい容器に入れるなど、複数の対策を講じましょう。
2 服用後はそのまま放置せず、元の安全な場所に片付けましょう 服用後は速やかに元の安全な場所に片付けましょう。また、子供の興味をひかないよう、医薬品を出し入れする行為や医薬品を飲む行為を子供に見せないようにしましょう。
3 特にリスクの高い医薬品については、細心の注意を払いましょう 大人用の医薬品を誤飲する事故、特に、向精神薬(催眠鎮静剤、抗不安剤、精神系作用剤など)、血糖降下剤、気管支拡張剤、降圧剤は入院を要するような重篤な健康被害を生じるおそれがありますので、厳重に管理しましょう。
誤飲事故が発生した際の対処
万が一、お子さまが医薬品を誤飲した場合は、お子さまの状態や薬の名称、飲んだ量を確認した上で、直ちに専門の相談機関に連絡し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。

◆ 小児救急電話相談 ◆
休日、夜間の子供の急な病気への適切な対処の仕方や、受診する病院等について、小児科医師や看護師のアドバイスを受けることができます。
【連絡先】 (通話料は相談者負担)
#8000 番をプッシュすると、お住まいの都道府県の相談窓口に自動転送されます。
厚生労働省ウェブサイト:
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html

◆ 公益財団法人日本中毒情報センター 中毒110番 ◆
医薬品、化学物質(たばこ、家庭用品など)、動植物の毒などによる中毒事故への対処について、薬剤師等のアドバイスを受けることができます。
【連絡先】(通話料は相談者負担)
大 阪:072−727−2499(24 時間対応)
つくば:029−852−9999(9〜21 時対応)
日本中毒情報センターウェブサイト:
http://www.j-poison-ic.or.jp

(消費者庁ホームページより)

年始や連休の帰省などでお孫さんが遊びに来る機会も増えると思います。思わぬ事故に繋がらないよう もう一度、身の回りにある医薬品の保管場所を見直してみるのもいいかもしれませんね。

また、お薬の誤飲事故はお子さまだけでなく、成人や高齢者でも発生しています。

関連記事

「お薬の話」の記事一覧