少し前の話になりますが、新聞でこんな記事を見つけました。
「目薬 3人に1人がさし過ぎ」 ・・・!!
白内障、緑内障などの治療から、ドライアイ、花粉症対策に至るまで、目薬を使用する機会は増えてきたように思います。
その割に、正しく使えている人は意外と少ないようです。
そこで今回は目薬、つまり点眼薬の正しい使い方についてお話しようと思います。
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点眼薬は1回何滴がちょうど良い? |
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『 1回1滴 』。それで十分効果があります。 |
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目薬を1回に2、3滴さしたり、さす回数を沢山増やした方が、その分良く効くと思っている人はいませんか?
目の中にためられる量には限りがあり(結膜嚢の容積≒30μLとされています)、点眼薬の1滴は、その量にあわせて作られています(1滴≒25〜50μL)。
一度に何滴さしても目に入る量は同じで、効果が増すわけではなく、むしろ涙と混じって外にあふれた点眼薬で目の周りがかぶれたり、色素沈着を起こしたりしてしまうことがあります。
あふれてしまった分は、すぐにティッシュや清潔なガーゼでふき取るようにしましょう。
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そうは言っても、「なかなか上手くさせない!」という方もいらっしゃるかと思います。
点眼方法のひとつに、「げんこつ法」があります。ぜひ参考にしてみて下さい。
「げんこつ法」について→ http://www.kowa-souyaku.co.jp/dtc/tenganeki/p05.htm |
また薬が出にくいときは、点眼薬の種類によっては、容器の「横」を押すよりも「底」に軽く触れる程度で、薬が出やすくなるタイプのものがあります。
一度、試してみてくださいね。 |
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上手にさしたその後は? |
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まばたきをしないで目を閉じ、目頭を軽く押さえます。 |
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薬がいきわたるようにと思ってパチパチまばたきまばたきをすると、それがポンプの役割をして、せっかくさした薬が目の外へ流れ出てしまいます。
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では、何故「目頭を押さえる」のでしょうか? |
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「点眼薬が目から鼻のほうへ抜けていくのを防ぐため」です。 |
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点眼後に、「薬の味がした」「苦味を感じた」などの経験はありませんか?
目頭には涙の排出口(涙点)があり、涙と混じりあった薬は鼻、さらに喉のほうへと流れてしまいます。薬の味や、苦味を感じるのはこのためです。
すると、薬が目の中にとどまる時間が短くなって効果が弱くなったり、薬の種類によっては、鼻の粘膜や口から全身に薬が入ってしまい、稀ですが全身性の副作用をおこす場合があります。
点眼薬が目から鼻のほうへ抜けていくのを防ぐために、目頭を押さえる必要があるのです。ただし、真っ赤な跡がつくほど力強く押さえないで下さいね。
ちなみに、押さえる時間は1〜2分。意外と長く感じるので、一度実際に計ってみることをおすすめします。 |
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ここまでは、さし方の基本についてお話してきました。続いては、さした後の点眼薬の保存方法です。
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点眼薬の正しい保存方法は? |
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点眼薬は保存の状態によって、[ もち ]が異なってきます。 |
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太陽のような強い光が長時間当たったり、高い温度のもとで保管すると、成分が壊れてしまい、期待するような効果が得られなくなってしまいます。
黒・茶・青色など色つきの袋の場合はもちろん、一見透明に見える袋でも光をさえぎる工夫がほどこされているものがあります。
目薬をさした後は、必ず袋に入れて保存しましょう。また、ほとんどの目薬は室温(=部屋の中の温度)で保存できますが、「10℃以下で保存」「冷所(=15℃以下)保存」など、温度による保存条件がつくものもあります。
特に指示がない場合は、2〜10℃のなるべく涼しい場所、ご家庭では冷蔵庫へ入れることをおすすめします。
目薬を外へ持ち出す際、「車の中についうっかり置き忘れ・・・」なんてことはありませんか?
特に夏場は、車内温度が70℃(!!)にも達することがあります。充分ご注意下さい。
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最後になりますが、どんなに目薬のさし方や保存に気をつかっていても、目薬自体が汚れていては意味のないことになってしまいます。
汚れた手で容器に触れたり、目薬の先を目の中に入れてさしてしまうと、そこから細菌が中へ入り込んで繁殖し、汚い目薬をさす羽目に・・・。
点眼前の手洗いや、容器の先がまぶたや目、まつげに直接触れないよう注意して、点眼剤の清潔を保つこともお忘れなく。 |
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