検査のお話
今回は今世界で話題になっている新型コロナウイルスについてお話ししたいと思います。
コロナウイルスのうちのSARS-CoV2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)というウイルスによって感染したことを言います。
この感染症を【COVID-19】といい2002年、2012年に流行したSARSやMERSもコロナウイルスの一種による感染症です。
SARS-CoV2がどのようにして発生し、人に感染していったかは不明ですが、コロナウイルスは人を含めた哺乳類、鳥類などに広く存在するウイルスです。中でもコウモリが原因とも言われておりますが、コウモリが人との濃厚接触はあまり考えられない為、人がよく接触する動物を介してコロナウイルスに感染した可能性が高いと言われています。
しかし、この動物は家畜、野生動物、または飼育されている野生動物である可能性があり、まだ今のところ特定はされていません。
感染した時の症状としては、発熱やのどの痛み、咳など風邪の症状の場合が多いですが、中には味覚や嗅覚の異常が出るケースもあります。
また、症状がひどくなると胸部の不快感、呼吸困難が出現し肺炎へと進展することもあります。人によっては無症状の方もいると判明しました。
高齢者で心疾患や糖尿病などの基礎疾患を持っている方の死亡例が多く報告されています。
症状の出方は様々なので、高熱が続いたり息苦しくなったらすぐにかかりつけ医や保健所に相談しましょう。
SARS-CoV2は飛沫感染(咳やくしゃみによって体内に混入すること)や接触感染(感染者の唾液などによって汚染されたものに触れること)で感染します。
感染してから症状が出るまで最大14日と言われており、感染しても症状が出ない人もいるので気付かないうちに周囲に感染を拡げているかもしれません。そのため飛沫感染や接触感染の予防には、手洗いうがい、手指消毒を徹底し、マスクの着用が有効です。
蔓延を防止するために「三つの密」(密閉・密集・密接) を避けることを心がけましょう。
また、下痢症状があった場合、トイレの使用後は次亜塩素酸ナトリウムやアルコール70%で清拭することを推奨します。
1人1人が気をつけることで感染拡大を防ぐ事ができます。
一日でも早くコロナが終息することを願いましょう!!
2020年6月 臨床検査科