心電図(標準12誘導)検査

検査のお話

  金町中央病院のある葛飾区では6月〜11月末日まで国民健康保険加入者の
無料健康診査が行われています。

検査の項目には、皆さんがよく知っている採血とならんで心電図があります。
今月から始まる特定健康診査にも含まれる項目なので、今回は心電図についてお話ししていきたいと思います。
心電図とは?
皆さんも一度は心電図を検査したことがあるかもしれませんが、一体何を検査しているものなのでしょう。
血圧をみているのでしょうか?それとも心臓が動く回数(拍動数)?

心臓の筋肉が全身に血液を循環させるために拡張と収縮を繰り返すとき、微弱な活動電流が発生します。その変化を波形として記録し、その乱れから病気の兆候を読み取るのが心電図になります。
心臓の疾患に関する検査の中では比較的簡単に行えるものなので、病気発見の第一の手掛かりとしてよく用いられます。

どうやって検査するの?
検査はベッドに仰向けになって行います。
まず、胸と両方の手首・足首出してベッドに寝てもらいます。
両手首・両足首には大きなクリップの様なものを装着し、胸には6個の吸盤をつけます。あとは、リラックスして身体の抜いていてください。
検査は2〜3分で終わります。
よく、患者さまから「痛い検査ですか?」とか「電気が流れるんですか?」という質問を受けますが、身体を流れる電流を器械に取り込むだけで、電気を流すわけではありませんので、苦痛は全くありません。
心電図で何がわかるの?
では、心電図でなにが分かるのでしょうか?
検査をすることによって、心臓の収縮・拡張が正常に行われているか(不整脈がないか)、心臓の筋肉に酸素と栄養を供給している冠動脈の血流の流れが円滑に行われているか(動脈硬化がないか)、心筋に異常がないかなどが分かります。また、甲状腺機能障害などの内分泌疾患によってどのくらい心臓に影響が及んでいるかや、電解質(カルシウムやカリウム)の異常も分かります。
異常があったら?
検査を受けてもらえば多くの事が分かりますが、心臓に異常があれば必ず心電図に変化が現れるわけではありません。
例えば、狭心症や不整脈などでは発作が起こったときでないと変化が見られないこともあるので、測定時の心電図が正常だからと言って心臓病がないとは言い切れないのです。 異常が見つかった場合、詳しい検査が組まれることもあります。
それらの検査の結果と合わせ、病気の診断、治療法の決定、予後の判定が行われます。
ホルター
心電図
小型の心電計を24時間装着後、
記録したデータを解析
日常生活で不整脈や心筋虚血が起きるかどうか、あるいは症状が心臓に起因するかどうか判明
負荷
心電図
運動で心臓に負荷をかけつつ、
あるいは
その直後に心電図をとる
運動中の胸痛や不整脈などの症状がある場合に行う
心臓
超音波検査
超音波で直接心臓を観察する 心臓の形に異常がないか、心臓の機能正常かどうか観察できる
※当院でも、ホルター心電図や心臓超音波検査を行うことができます。
特定健康診査をきっかけに、一度ご自身の心電図を見てみるのもいいと思います。検査の内容で気になることがある方は、お気軽にご相談下さい。
特定健康診査は、毎年〆切り月の8月は大勢の方で混雑しております。
お早めの受診をお勧めします。

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