また、坐薬は主成分(薬効成分)と基剤(坐薬の形をつくるもの)からなっていますが、この基剤の種類によっても大きく二つに分けることができます。
|
基剤の種類 |
特徴 |
主な商品名 |
油脂性基剤 |
体温により溶ける |
ボルタレン®サポ※ アルピニー®坐剤 |
水溶性基剤 |
腸内の水分を吸収して溶ける |
ナウゼリン®坐剤※ ダイアップ®坐剤 |
|
|
3. 坐薬の保存法 |
「基剤」の違いにもよりますが、体温で溶ける坐薬が多いので、冷蔵庫に入れておくことが一般的でしょう。「室温保存」との表記のものもありますが、この場合の「室温」とは1℃から30℃のことをいいます。真夏はその範囲を超え、体温程度の高温まで達してしまう事もありますので充分注意が必要です。
また、一度溶けて再度固まったものは、変質・変形のおそれがあるので使用しないで下さい。
このように夏場の持ち歩きが難しいのは、溶けないように工夫する必要があるからです。今お持ちの坐薬の保存方法をもう一度しっかりと確認しましょう。 |
|
|
|
|
(1)可能であれば、排便をすませる |
|
↓ |
(2)冷蔵庫保存の坐薬は、使用する分だけ冷蔵庫から出しておく
(少しやわらかくなり、入れやすくなります。手で握って温めるのも良いでしょう) |
↓ |
(3)手を洗う |
↓ |
(4)坐薬を包装から出し、とがったほうに水や油(ワセリン等)をつける |
↓ |
(5)力を抜き、挿入する |
↓ |
(6)数十秒押さえ、できれば横になる |
|
以上が基本的な使い方ですが、それぞれの坐薬にあった使い方があるので、 その都度確認してください。
また子供の場合は、「1回半分」「1回2/3個」といった指示が出る事もありますが、その場合は清潔なカッター等でななめに切り、元々のとがっていた先端部分を使用します。残りはもったいないようですが、清潔が保たれないことがありますので捨ててください。
使用の際には、坐薬ということで、子ども自身が緊張することも多く、坐薬が入れにくいこともあります。大きく息をさせたり、気をそらしたり、横向きの姿勢にしたりすると入れやすくなります。 |
|
5. 挿入した坐薬がでてきてしまった場合 |
すぐの場合……………もう一度入れましょう。
しばらくたった場合……吸収されていることも考えられるので、1時間くらい様子を見ましょう。
(判断がつかない場合、処方された病院や薬局に問い合わせましょう)
1時間以上たった場合…ほぼ吸収されていると思われるので、効果が出るのを待ちましょう。 |
|
|
6. 2種類以上の坐薬が出た場合 |
30分程度あけて挿入してください。薬の種類により(先ほどお話しした「基剤」の違いにより)順番や空ける時間が変わってきますので、薬を渡されたときに確認しましょう。 |
|
このように、坐薬といっても種類や使い方は様々です。その都度、医師や薬剤師に効果・効能・使い方・保存法などを確認して、有効に使いましょう。 |