医療以外での放射線の活用

放射線のお話

医療の現場で便利に使用される放射線ですが、医療以外にも使われているのはご存知でしょうか。
医療でも用いられ、身の回りにも存在する放射線ですが、医療以外にも放射線は積極的に利用されています。

主な利用方法は以下の通りです。

非破壊検査
人体を切り開くことなく中身を観察するのに放射線が使われるように、工業用にも使われています。
物質の中に空洞ができていないか、亀裂がないかなどをしらべることができます。
身近なところでは、空港での荷物チェックでしょうか。
厚さ、密度の計測
放射線が物質を通過するとき、厚さと密度に応じてエネルギーが吸収される性質を利用して、厚さや密度を計測することができます。触れずに計測ができますので、製造ラインを高速で通過するものや、高温なものにも利用されます。
工業製品の品質
電線やタイヤなど、曲げに強くひび割れも起きにくい、かつ耐熱性も向上させることができます。
環境への利用
石炭火力発電等の排ガスは酸性雨の原因になるのですが、電子線が排ガスを浄化し、副産物として肥料も製造できてしまいます。
ごみ焼却炉の排ガスからはダイオキシンを除去しています。
考古学
放射性物質の半減期を用いて化石や地層の年代を調べることができます。
害虫駆除
オスの虫に放射線を当て、不妊状態にして解き放ち、自然界のメスと交尾をさせると孵化しない卵を産むのです。それを数世代繰り返せば根絶できるのです。
品種改良
宇宙線などの自然放射線を受けて突然変異をすることで進化をしてきました。これを利用して品種改良を行います。病気に強い農作物や新しい色の花などを作り出すことができます。
食物の衛生管理
じゃがいも等の発芽を遅らせたり、他国では肉や香辛料などの殺菌で食中毒を防いだりします。

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