前立腺肥大症の治療薬

お薬の話

◆前立腺肥大症とは
前立腺は男性だけにある生殖器で膀胱のすぐ下にあり、尿道を取り囲むようにして存在し、年齢とともに「男性ホルモン」などの影響を受けて肥大していきます。良性に肥大した前立腺が尿道を圧迫し「尿のトラブル」が出現するような状態を「前立腺肥大症」といいます。
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前立腺肥大症でみられる症状として、尿が出にくい、排尿後も残っている感じがする、トイレが近い、また、急に尿意を感じて我慢できないなどがあります。
前立腺肥大症が悪化すると尿道が完全にふさがって尿が出なくなること(尿閉)や腎臓に悪影響を及ぼす可能性がありますので、早めの治療が大切です。
次に、前立腺肥大症の治療薬について、お話します。
◆前立腺肥大症の治療に使われるお薬
●5α還元酵素阻害薬・・・・前立腺肥大症の発症と進行に関わる男性ホルモンを減らして、 肥大した前立腺を
                 小さくするお薬です。
                 *性機能系に与える副作用は少ないといわれています。
                 (例:アボルブ®)
●α1受容体遮断薬・・・・・・前立腺と尿道の筋肉の緊張をゆるめて、尿を出しやすくする お薬です。
                 (例:ハルナール®、フリバス®、ユリーフ®など)
●抗男性ホルモン薬・・・・・・男性ホルモンの作用を抑えて、肥大した前立腺を小さくする お薬です。
                 (例:プロスタール®など)
●植物製剤・漢方薬など・・・前立腺の炎症を抑え、前立腺肥大の症状を和らげるお薬です。
                 (例:エビプロスタット®、八味地黄丸・牛車腎気丸など)
●抗コリン薬・・・・・・・・・・・・膀胱の筋肉の緊張をゆるめて、頻尿を抑えるお薬です。
                 *適応症は「過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁」です。
                 (例:ベシケア®、バップフォー®など)
これらのお薬は前立腺の大きさや症状に合わせて選ばれ、組み合わせて使うこともあります。
最後に、前立腺肥大症を悪化させないために日常生活で注意すべきことについてお話します。
◆日常生活における注意点
・軽い体操や散歩など適度な運動をする
・アルコールを飲みすぎない
・刺激の強い食べ物をさける
・運転など長時間座った姿勢をとらない
 
・尿を我慢しない
・便秘にならないようにする
・下半身を冷やさない
 
                  など

日頃から排尿状態を悪化させない生活習慣を心がけましょう。

グラクソ・スミスクライン株式会社ホームページより一部引用

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