栄養科コラム
新型コロナウイルスの世界的な流行により、国内においても感染者数の動向を見ながら過ごす日々ですが、感染防止のためには、手洗いやうがい(衛生習慣)を行う、人との身体的距離の確保(3密=密閉、密集、密接を避ける)、換気を行うことが重要です。これらを守りながら、健康を維持するために栄養状態を良好に保ち、免疫力を高める方法をご紹介します。
免疫力とは、細菌やウイルスなど病原体から身体を守る防御能力のこと。
免疫力は二つにわけられ、自然に病気を予防する力、かかっても重症化せず治りやすくするのが自然免疫力、感染症にかかったり、ワクチン注射をうけることで2度とかからなくするのが獲得免疫力となります。
免疫力が低下すると感染症にかかりやすくなり、悪化するリスクが増えます。
ここでは、免疫力=自然免疫力を高めるお話をします。
最も有効なのはバランスよく食べることです。
「○○を食べれば…」などそれだけを摂っていれば免疫力が上がる栄養素(サプリメントなども)、食材はないのです。
主食のみを食べるあるいは抜くなど偏った食事、肥満につながる過剰な栄養摂取も免疫力の低下につながります。
決められた時間に3食欠かさずに食べ、多くの種類の食材を摂ること。
そのためには、主食(米飯、パン、麺類)+主菜(肉、魚、卵、大豆製品)+副菜(野菜、海藻、きのこ)をそろえて食べましょう。
間食は楽しみ程度に200kcal程度を目安、飲酒量もビール中瓶1本か日本酒1合あるいは酎ハイ(7%)350ml 1本(純アルコール20g程度)が目安、週2日は休肝日を作りましょう。
また食物繊維や発酵食品を摂取することで腸内環境が整えられ免疫力が高まります。
2011年11月コラム(腸内環境~腸で免疫が作られる?)もご覧ください。
食事以外にも適度な運動と十分な睡眠(休養)をとることが大切です。
免疫力を上げて毎日元気に過ごし健康を保っていきましょう。
2020年8月 栄養科