あらためて……食事療法って

栄養科コラム

栄養指導のとき患者さまに「食事療法って難しくて続けられそうにありません」と、言われます。

そんなときは必ず「難しくはありません。栄養のバランスを考えていろいろな食品をとることが大切です。」とお答えします。

すると「それが難しいのです。」となります。
そうですよね・・・いろいろな食品をまんべんなく摂る事って案外難しいのです。
世帯人数が少なければ少ないほどいろいろな食品を買ってきてしまうと使い切る前に無駄にしてしまったり、冷蔵庫に入りきらないことになったりしてしまいますよね。では、どうすればいいのでしょうか?
毎日毎日違うものを食べなくても1カ月を通してなんとなくいろいろ食べたなぁ〜でいいと思うのです。きちんとやるって難しいけれど「食べ過ぎない」「好きなものばかり食べない」「お酒ばかり飲まない」などのことはできそうではないですか?

また「お菓子ばかり食べてご飯を食べない」「○○ダイエットなどの偏った食事ばかりしている」これもやめることができそうですね。「お肉の料理が続いたから今度は魚の料理にしよう」「揚げ物ばかり食べているような気がするからさっぱりとした料理にしよう」など、今までは案外気にしなかったことを変えてみるだけでもなんとなく違う食事をしているかもしれません。
 
それでも、「やせないし〜体調もよくならないからもう無駄なことはやらない」という方もいます。すると私たち栄養士は「身体を動かして代謝を良くしましょう」と話します。「運動って面倒だからできないわ」というような返事がかえってくることもあります。


そこで「ちょっと考えてみて」ください。
皆さんはまず「できるかできないか」をやる前からあきらめて「出来そうにない」と決めつけてはいませんか?
運動って特別何かをしなくても「掃除をこまめに動いて毎日やる」「エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を利用する」「バスや電車に乗った時に座らずに立って移動する」「自転車を使わずに歩いて買い物へでかける」など日常の生活の中でも身体を動かす事って案外できるのです。もし、足が不自由であまり歩けない、動けないという方でも椅子に座りながら「ラジオ体操」をしてみたらどうですか?

何かの病気を持っていて特定の食品を制限しなければならない方もいますね。自由に食事がとれず少しストレスがかかっているかもしれません。どうしていいか分かりかねている方もいるかもしれません。
そんな時は病院の栄養士にまず相談してください。直接では難しいので主治医に「栄養士と食事の相談をしたい」と話してください。相談して頂いた方に個別に栄養士が食事療法を考えて一緒に生活習慣を改善していくお手伝いをいたします。
「食事は生きる源」・・・毎日必ず人は食事をしますね。その食事が身体の中で生きるために使われているのです。

生命と食事が直接かかわっているとしたらあらためて・・食事を見直せそうではないですか?

当院では毎週水・木曜日に糖尿病外来があり専門の医師が診察をしています。
栄養相談も随時受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。

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