乳腺外科外来の特長

乳がんの初期検査から診断までを行っております。早期乳がんは外科治療を原則としており、手術後の補助療法として、ホルモン療法、化学療法（抗がん剤治療）を行います。
外科手術については、連携病院で迅速にご紹介をしております。

治療方針と方法

問診・視触診、マンモグラフィー検査、超音波（エコー）検査、病理学的検査（細胞診・組織診）、乳腺MRI検査（MRI検査は外部医療機関での受診となります）などを行います。
乳がんなどの最終的な診断は、病理学的診断により確定します。

対象とする主な病気

乳がん

乳がんは、乳腺(乳管や小葉)の細胞にできる悪性腫瘍です。乳がんの約90%は、乳管の細胞(乳管上皮細胞)からできる乳管がんで、小葉から発生する乳がんも約5～10%あり、小葉がんです。
乳がんには、5つの標準的な治療法（外科的治療、放射線治療、内分泌療法、化学療法、分子標的薬治療）があります。
がんの進行度やサブタイプ分類、閉経状態や年齢などを総合的に判断し、個々人に応じた治療法が選択されます。複数の治療法を組み合わせて行うのが一般的です。

乳腺炎

乳腺に炎症や細菌感染を起こし、赤く腫れたり、痛みや熱を持ちます。授乳期に起こることが多いですが、授乳とは関係なく起こる場合もあります。

• 急性うっ滞性乳腺炎(うつ乳)
• 急性化膿性乳腺炎
• 乳輪下膿瘍
• 肉芽腫性乳腺炎

乳腺症

月経や体調・年齢変化などにより女性ホルモンが変化し、乳腺が一時的に張ったり、硬くなったりして痛み・違和感を感じる状態を「乳腺症」いいます。乳腺症は病気ではなく、生理的な変化の一環と考えられており、治療は必要ありません。

線維腺腫

20～30歳代の比較的若い女性に見られる、良性腫瘍です。通常は治療の必要はありませんが、3cmを超える大きなものがある場合は、葉状腫瘍である可能性などを考慮し、摘出手術を行うこともあります。

葉状腫瘍

乳管と乳管の間にある間質細胞が増殖し腫瘍となったもので、良性・悪性があります。悪性の場合は再発やほかの臓器への転移の可能性があり、手術で腫瘤摘出をします。

検査や診断方法

受診される際のご注意

乳腺には良性の疾患も多くあるのですが、ご自身で良性か悪性かの判断するのは困難になります。
何か乳房の症状で気になることがあれば、1人で悩まずに、まずは当科にて専門医にご相談ください。