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TEL/03-3607-2001(代表)FAX/03-3607-2082
検査のお話
脂質異常症

6月から特定健康診査(特定健診)が始まります。
特定健診とは、主に動脈硬化と関連の深い危険因子を調べる検査です。その検査項目は腹囲、BMI、脂質、血圧、血糖、喫煙習慣の有無です。今回は腹囲や脂質検査の結果に関連する、脂質異常症についてお話していきます。

 

脂質異常症の症状
脂質異常症とは全く自覚症状がなく、血液中の脂肪・コレステロールが増加する疾患です。
平成12年の内閣府の調査によりますと、脂質異常症についての感じ方は糖尿病や高血圧症などの生活習慣病に比べ、「怖い病気」という感じ方を持つ人が少なく、わからないという人も多いという結果が出ています。しかし、脂質異常症は自覚症状がでた時には、すでに心臓や脳または下肢の「動脈硬化」が進み、ある日突然、脳梗塞のような脳動脈疾患や狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患を引き起こすために高血圧と同様にサイレント・キラー(沈黙の殺人者)とも呼ばれている怖い病気です。

=意外と軽視されている脂質異常症=

 

怖い病気とは思わない

少し怖い病気だと思う

非常に怖い病気だと思う

わからない

脂質異常症についての感じ方

7.7%

38.9%

37.6%

15.8%

高血圧についての感じ方

7.8%

37.6%

52.5%

2.1%

糖尿病についての感じ方

5.8%

21.4%

71.0%

1.9%

                             「生活習慣病に関する世論調査」(平成12年2月内閣府)より

 

脂質異常症から招く合併症
脂質異常症とは血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が増えた状態で、血液の粘り気も増してきます。この状態が長く続くと血管内壁に脂質が沈着し動脈の壁が厚く硬くなってきます。【動脈硬化の進行】その結果、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの命にかかわる恐ろしい合併症を招きやすくなります。

脂質異常症の原因として次のものが挙げられます。
1.食事によるもの(高カロリー食・高脂肪食)
2.内分泌性によるもの(甲状腺機能障害ほか)
3.代謝異常によるもの(糖尿病、肥満症)
4.腎疾患によるもの(慢性腎不全ほか)
5.薬物によるもの(ステロイドホルモン・経口避妊薬、アルコールなど)

これらが原因ではない場合、原発性高脂血症に分類されることがあります。これは、現在病気でもなく、また特に何か薬を服用しているわけではないのに、コレステロールや中性脂肪が高く原因が判明しない状態です。多くは遺伝的な体質に原因があると考えられます。

 

脂質異常症から誘発される動脈硬化の危険因子
動脈硬化を引き起こし進行させるのは、様々な危険因子が絡み合っています。特に高血圧、脂質異常症、喫煙は動脈硬化の3大危険因子と呼ばれています。危険因子は生活習慣の改善で調整ができるものと調整できないものとに区分されます。

調整が可能な危険因子

調整が不可能な危険因子

生活習慣の改善で調整可能な因子

医療によって調整可能な因子

加齢
性別(男性に多い)
遺伝性

アルコールの大量摂取・肥満・喫煙・ストレス・運動不足

脂質異常症・高血圧・糖尿病・高尿酸血症・痛風

                   三大危険因子

また、年々日本人の間に脂質異常症が増加している原因としてあげられるのが、食生活の欧米化です。下記の表からでも、昭和30年から平成16年の約50年間で、エネルギー摂取量に占める脂質エネルギーの割合が大幅に伸びていることがわかります。

 

たんぱく質

脂質

糖質

昭和30年(1955)

13.3%

8.7%

78.0%

平成16年(2004)

15.0%

25.35

59.7%

増減

+1.7ポイント

+16.6ポイント

−18.3ポイント

危険因子のひとつである肥満には、内臓型肥満と皮下脂肪型肥満という分け方がありますが、動脈硬化との関連性が高いのが内臓型肥満です。
内臓脂肪型か皮下脂肪型かどうか正確に診断するためには、腹部CT写真を撮影します。腹部CT写真を撮影する前に、身長と体重(BMI)ウエストの値(腹囲)から簡単に推定する方法もあります。

調整不可能な因子の中に性別(男性に多い)とありましたが、女性も閉経後は注意が必要です。閉経しますと血液中の脂質を正常に保つ働きをしていたエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌量が激減するため、LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)が増加し動脈硬化へと進行していきます。近年、閉経を迎えた女性にとって大きな問題として骨粗鬆症が取り上げられていますが、骨密度とともにコレステロールの値も定期的に測定することをお勧めします。

 

脂質異常症の検査と診断の方法
血液中の脂肪分である血清脂質のうち、脂質異常症にかかわる成分はコレステロールと中性脂肪です。コレステロールは細胞膜やホルモンを作るもととなる成分であり、主に悪玉と呼ばれるLDLコレステロール、善玉と呼ばれるHDLコレステロールの二種類があります。脂質異常症の診断基準では、空腹時の血液中にLDLコレステロール値が140mg/dl以上、HDLコレステロール値が40mg/dl未満、中性脂肪値が150mg/dl以上の場合に、脂質異常症と診断されます。

特定健診の診断基準による脂質の項目では、HDLコレステロール値が40mg/dl未満、中性脂肪値が150mg/dl以上となっており、LDLコレステロール値は入っていません。内臓脂肪に蓄積される脂質は中性脂肪であり、その影響を受けて中性脂肪が高値に、HDLコレステロールは低値になりやすくなります。LDLコレステロールは内臓脂肪の蓄積とはあまり関係ないためです。しかし、LDLコレステロールは単独で強力に動脈硬化を進行させます。特定健診の診断基準に項目がはいっていなくても、LDLコレステロールの値にも注意する必要があります。

 

脂質異常症の治療法
脂質異常症と診断された場合には、放置しないで積極的に治療を受けることが大切です。
脂質異常症の治療の目的は、動脈硬化による病気が起こることを予防することですが、まず、食事療法と運動療法から始めます。食事療法と運動療法を行っても治療目標値に届かない時には、薬物療法に入ります。

                  脂質異常症の治療法

 

脂質異常症の予防
脂質異常症にならないためには、日頃からの生活習慣の積み重ねが大事です。長年の生活習慣はすぐには変えられないかもしれませんが、実行することによる効果はてきめんに現れます。しかも、これらの生活習慣は、糖尿病や高血圧の予防にも結びつきます。

=脂質異常症にならないための1次予防=
【食事の面】
・食事は1日3食きちんと摂る  ・脂っこいものを控える ・就寝前に物を食べない
・間食は控える ・塩分を控えめにする ・食べ過ぎによる肥満にならない
【その他】
・お酒を飲みすぎない ・喫煙はしない ・十分な睡眠をとる
・ストレスを溜めない ・定期的な健康診断を受ける

 

特定健診をきっかけに、ご自身の脂質の値について知ることも大切だと思われます。検査の内容で気になることがあれば、ご気軽にご相談ください。
なお、特定健診〆切の8月は大変混雑いたします。早めの受診をお勧めします。

 
2015年6月1日更新 検査科
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