生理検査科

検査は、医師が皆さまの診断や病状把握、治療、経過観察などをするためになくてはならないものです。
検査科では当院コンセプトでもある「チームで支えあい地域に根ざした「頼れる病院」を目指します」を念頭におき、皆さまの健康管理のために努力しております。
検査科の業務は採血業務と検体検査、生理機能検査より構成されています。
当院の検査室では採血から検査、測定、報告にいたるまでバーコードで管理され、皆さまの情報および検査項目などを電子カルテとオンラインで接続されています。
いずれの業務も、臨床検査技師という国家資格を有した医療従事者が担当しています。
また、外部精度管理調査参加や内部精度管理をおこなうことで、正確な検査結果をより迅速に提供できるよう日々努めております。

検査のお話

「検査のお話」では、検査にまつわるさまざまなお話を紹介していきます。患者さまにはもちろん、ご家族の方にも読んでいただける「豆知識」です。

業務内容

検査室って何をするところ? という皆さまに検査室での業務のご案内をいたします。

採血・採尿

採血は基本的には空腹時におこないます。食事をした後だと検査結果に影響の出る項目があるためです。
しかし、病気の種類や病状により異なる場合もありますので担当医とご相談ください。
採血後は2~3分あるいは5分くらい、採血部位をしっかりと押さえて揉まないようにしてください。
このときにシッカリと止血ができていないと内出血や再度出血して衣服などを汚してしまう恐れがあります。

採尿室は検査室の隣にあり、車いすの方でもご利用いただけます。

検査目的によって採尿の仕方が異なります。

  • 初尿:出始めの尿を言います。特定の細菌検査などに使用します。
  • 中間尿:出始めの尿は取らずに排尿途中の尿を取ります。一般的な検査に用います。

採尿する量は、採尿用のコップに1/3程度あれば充分です。
尿量が少ないかな?初尿、中間尿どちらを採ればいいのかな?と解らなくなった方はお声をかけてください。決して水などを混ぜるようなことはしないでください。

検体検査は皆さまから採血させていただいた血液や尿、便などの検査材料を自動分析機や専用の検査試薬を用いて検査業務をおこなっています。
至急検査の場合は30分以内での結果報告を心がけています。

生化学検査

一般的な肝機能、腎機能、電解質、脂質検査、糖尿病、心臓疾患、輸血関連検査などの検査をおこなっています。
またインフルエンザウィルスやマイコプラズマ、肺炎球菌、レジオネラ、溶連菌、ノロウイルスなどの迅速検査もおこなっています。

血液検査

自動分血球計測装置を用いて赤血球、白血球、血小板、ヘモグロビンの濃度などを測定します。
また、血液の固まり具合などを調べて出血性要因などの有無を検査します。

尿一般検査

尿定性、尿沈渣、髄液、穿刺液等の検査をおこないます。
試験紙と呼ばれる専用試薬を用いて性状(pH、潜血、尿糖、尿蛋白など)を調べ、顕微鏡で細胞成分を検査します。

輸血検査

ABOとRh(D)式の血液型を調べます。
判定の際に間違いがないように2人の技師で判定をおこないます。
貧血や出血のために血液が不足したときに輸血が必要となります。
その際に安全に輸血ができる製剤かどうかを検査します。

心電図検査

心臓から出ている微小な電気を手、足、胸に付けた電極で記録し、不整脈や虚血性心疾患などの異常がないかどうかを検査します。
痛みなどは一切ありませんのでリラックスして検査を受けてください。

血圧脈波検査

血管の硬さや血管が詰まっていないかをみる検査です。
仰向けに寝た状態で両腕・両足首に血圧計を巻き、心音・心電図を見ながら測定していきます。
ABI・CAVIを一度に同時におこない、およそ5分程度でできます。血圧測定と同じような感覚でおこなえる検査です。
心電図検査と同じ装置でおこなうことができます。

マスター負荷心電図検査

2段の階段を1分半もしくは3分間で決められた回数を上り下りしていただく検査です。
心臓に負荷をかけることで安静時の心電図検査よりも詳しく心臓の状態がわかります。

ホルター心電図検査

4枚のシール型電極を胸に貼り、小型の記録機と取り付けて1日生活していただきます。
記録機を取り付けした後は検査終了までの間お風呂には入れなくなります。
また翌日に取り外しのためにご来院していただく必要があります。
日常生活で不整脈や狭心症などの虚血性疾患がないかどうかを解析します。

超音波検査

体表から探触子(プローブ)をあてて、画像として抽出する検査です。痛みはありませんので安心して検査を受けてください。
心臓では構造異常や弁膜異常、虚血性疾患などの異常がないかを検査します。
腹部検査では肝臓、腎臓、胆のう、膵臓、脾臓、膀胱などの腹腔内臓器に腫瘍や結石、ポリープなどがないか、構造的な異常がないかなどを検査します。その他、乳腺、頚動脈、下肢静脈などの超音波検査も実施しております。

呼吸機能検査

いわゆる肺活量の検査になります。
息をいっぱい吸ったり吐いたりといろいろな呼吸をおこない、肺や気管支に異常がないかどうかを検査します。
歩くと呼吸が苦しいとき、喘息や肺気腫などの診断、手術前に肺機能の状態を確認する場合などに検査をおこないます。
近年、話題になっているCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの診断にも欠かせない検査です。

これらの検査以外にも病院内外での感染防止対策研修会や検査関連学会への参加、院内研修会や勉強会などにも参加しております。

主な設備

  • 生化学自動分析装置
  • HbA1c測定装置
  • 血球計測装置
  • 血液ガス分析装置
  • 血液凝固測定装置
  • 血中アンモニア測定装置
  • 自動血球洗浄機
  • 心電計
  • ホルター心電計
  • 血圧脈波検査装置
  • 呼吸機能検査装置
  • 超音波検査装置

部門別のご案内